“草木柄”が誕生するまでの話。

“草木柄”が誕生するまでの話。

2026コレクションの”草木柄”を、草木染めの技術を利用して制作してくださったWUYさん。今年の草木柄は、藍の葉とログウッドから煮出した液をインクとして、紙にのせることで仕上げた唯一無二のマーブルです。制作の裏話をうかがいました。

 



──今回の”草木柄”には日本古来の蓼藍(たであい)の葉とログウッドを使用してくださったとのことですが、それぞれの特徴と、柄を出すために選んだ理由を教えてください。
草木染めの染料の中で、eit swimさんから依頼された“青”を表現するのはすごく少ないんです。特に今回のような深い青色は藍でしか表現できなくて。藍染はそういう意味でも魅力的なんですよね。
ログウッドはチャコールグレーみたいなダークな色から、紫〜ネイビーみたいな絶妙な色のバリエーションを作ることができて、掛け合わせの鉱物*の種類によって変えられるんです。突き詰めるとこれって化学で、数式とかが出てくることになっちゃうんですけど(笑)、私は経験と感覚でやっています。

*草木染めでは、植物から抽出した色素を繊維にしっかり定着させるために、「媒染(ばいせん)」という工程を行います。ここで使われるのが、アルミニウムや鉄などの鉱物由来の成分です。これにより、色が落ちにくくなるだけでなく、同じ植物でも発色のニュアンスが変わるのが特徴です。

──藍染は藍の植物の栽培から取り組まれているそうですが、どんな染色方法を取り入れているんですか。
藍って、いろんな染め方法があって、すくもなどを作って染料を作る藍建(あいだて)もあれば、生葉を発酵させる沈殿藍(ちんでんあい)もあるし、藍の乾燥葉を煮出して染める煮染もあるんです。この「煮染」が私たちが使うメインの染め方法で、誰でも家庭の台所でできる一番簡単な藍染の方法です。
日本古来の蓼藍(たであい)を農家さんと一緒に育てて、収穫し、乾燥葉にしています。

ドロドロの沈殿藍を天日干し、藍錠(あいじょう)と呼ばれる粉状にして、それをとき直して、絵の具にしたりもしています。今回eit swimの草木柄で採用しているのがこれです。液状の煮染の藍と一緒に使用しています。

──いつもは藍以外の素材集めは、どうしているんですか?
私たちが行なっている草木染めアップサイクルの取り組み、「Re:染め」のプロジェクトでは、飲食店、ホテル、施設、店舗、一般家庭から出る植栽などの廃棄植物をいただいて色にしています。ワイン農家のふさ、コーヒーショップの出がらし、醸造所のホップのガラとか面白いものも。規格外の椎茸をいただくこともあります。染液を作る時、ダシのいい香りがしたり(笑)。
工房があるのは大阪のいずみ市なんですが、森林が豊かな町で、材木屋さんが多いんです。檜、杉などの枝葉が廃棄としてたくさん出るのでそういったものも利用させてもらっています。

──今回のeit swimの柄は草木インクで柄を作ってくださっていましたが、紙に描くことで表現できることはなんですか?
描くことで染めと違う表現ができたり、植物のいろんな色を落とし込むことができます。今回は“揺らぎ”や“自然の移ろい”の表情を表現したかったので、染め付けるよりも描く方が合っていました。でも、描いたものをプリントするのはeit swimが初めての試みです。


【4月28日(火) 21:00〜 WUY× eit swim インスタライブ】
草木染めに出会うストーリーや、草木染めの魅力、自然との共存、家庭での楽しみ方などついて日本とカリフォルニアを繋いで対談予定なので、ご興味のある方、または草木柄のアイテムを検討している方はぜひ覗きにきてください。 
インスタグラム:@eit_swim

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